ダットサン Zのs30z・s30・旧車・L型に関するカスタム事例
2025年07月06日 20時35分
いきなりですが
60年代後半にF1で活躍した
「コスワースDFV」 ってエンジン、ご存じでしょうか。
V8の3.0Lで、L6とは気筒数も何も違いますが、自然吸気エンジンにおいて、お手本となる4バルブペントルーフ型燃焼室。
これが60年代に既にあったのですから驚愕!ある意味究極のエンジンなのであります。
このエンジン語りだしたら
私は左に避ける他ございませんが、NAに拘るのであれば、サワリだけでも知っておいたほうが、いや、知っておかなければならないエンジンなのです。
昔、F1エンジンに限りませんが、レーシングエンジンの考え方を教わりました。
※(F1がV10 3L時代の頃のやりとり)
師「お前のエンジン
なん回転からレッド(ゾーン)?」
俺「6,500?…7,000かな?」
師「ま、そんなもんだろうな」
「んで、何馬力?」
俺「300馬力?とか…」
師「そんな出てねーだろーけどまぁいいや」「その7,000を倍の14,000回したら600馬力だろ?」
俺「は?」
師「今のF1、2万回転とか回るから800馬力くらいじゃん?だべ?。F1とかってそういうことよ。3倍の馬力欲しいなら3倍回せばいいんでしょって世界だから。」
「つまりお前のL型も2万回れば800馬力よ(笑)」
俺「2万って回せるもんなの?」
師「バルブスプリングが肝なのヨ」
「今のF1はエア(空気バネ)で開閉させるからな」
「金属バネじゃ強烈なハイカムと超高回転に追従できなかったってことだろ」
俺「金属バネの限界って…ならどこまで回せるの?」
師「250とかのバイクが2万回転とかイッてるけど…ピストンが小さいからな…」
師「お前、DFV ってエンジン知ってっか?」
…と、ここでDFVが出てきます。
20年近くF1で現役
ボアストローク:90×58.8
圧縮比:11~12
トルク:38.7/9,000
馬力:520/11,100
リッターあたり173馬力!
パワーバンドも9,000から。
最大トルク9千ってww
カムのオーバーラップ凄そう。
ショートストローク加減も見たことない数字。高回転化するためにやるべきこと全部ヤってる感があります。
ただ、ピストンとか見るとトップランドがかなり分厚く、レーシングエンジンとしては珍しい3本リングだったりしますが。。
とはいえこのDFVエンジン、各部を見れば見るほど今の市販ツインカムエンジンがお手本にしたであろう形状がそこらじゅうに確認できます。
つまりエンジンチューンにおいて、このエンジンは非常に参考になり、且つひとつの限界点だろうという話しでした。
雑誌やらである
370馬力とか400馬力に届きそうと謳うL型メカチューンですが、夢はあるものの実際にはどうなんだろうと。。
確かにOSやニスモのツインカム4バルブなら可能性があるかもですが、それでもM3(BMW)の直6とか見てると320~330がイイトコだと思います。
2バルブであのポートの小ささでは流石に… 300馬力ってL6でホントに出てたらものすごいことです。回転数が倍も回ってないのにパワーがノーマルの倍以上ですから。
夢が無いこと言ってますが、私のZもそれこそ280馬力も出てればそれはそれはスゴイことなのです。
とはいえ内燃機にハマる人達の気持ちはわかります。考え抜いた形状や数値にロマンを感じますから。見れば見るほど設計者の「夢」が見えます。
奥深く、面白いですね。