1シリーズ クーペのN54・DIY・135i・燃料ポンプ死亡・HPFPに関するカスタム事例
2025年05月11日 10時24分
HPFP終了の兆しが見えました。
修理します。
エンジン類が全体的に温まってからログ取りで高回転まで回した際に、MHDモニターのAFRがリーン側に寄っている(STFTがプラスに振り切り+高圧の数値が低すぎるが故にAFR上昇)ことに気付いてアクセルを緩める事態になりました。
後からその時のログを見返すと、低圧(LPFP)側の数値はやや低めですがまだまだ許容範囲内であり、インジェクターの不調を加味してもこの低下推移は・・・。(^^;
DMEでセットしている要求値(4500rpm以降140bar)に全く届いていません。
コードは出ていませんが、HPFP終了の一歩手前と判断するべきでしょう。(^^;;;
終了気味なのはメカ側なのか、はたまたソレノイド側なのか・・・。
以前より、もう終了気味なのかな~と本体のOリングとオイルシールのサイズを調べて手配はしてあったので、バラして交換する事にします。
基本的には動画(https://youtu.be/L9DwZR_sW_Y?si=rzE2g5UncHusS6IG)を見て、大体その通りに作業を進めました。
大体という表現にしたのは、後述の通り途中で作業が行き詰ったからです。(^^;
N54のHPFPは簡単な話、油圧駆動のダイヤフラムポンプです。
画像(https://www.tacmina.co.jp/library/basics/859より借用)のダイヤフラムを右側から油圧で押し込んでいます。
HPFP内にシャフトの回転運動から油圧を発生させる機構が存在しているのですが、油圧を発生させる為の媒体、つまり油(オイル)がHPFP内でそもそも不足している状態が外からの検査でわかりました。(後述)
低・中回転ではオイルの流れが間に合っても、高回転では足りていない・・・という状態が起きている?様に?見受けられます。
・・・内部のそもそもあるべき姿をベースに原理原則で考えると腑に落ちない点があるのですが・・・。
それは一旦置いといて、「とりあえずバラして新しい部品で組み直せば直るだろう!」と考えることにし、車体から摘出した問題児をバラしていきます。
・・・の途中で、この3セットの部分が今日の作業環境では緩めることができず。(^^;;;
色々頑張って緩んだとしても、最後に締め切る事が出来ない状況に陥った場合の対策が思いつかなかった為、今回はやむを得ずバラしはここまでとする事にしました。
本当はここも外してOリングも変えたかったのですが・・・。
この後は動画を参考に、一式全体をオイルに浸水させて組み上げます。
本当はバラしてエアを抜き切りたかった所をどうにかするため、動画ではやっていないエア抜きも実施しています。
十分かどうかはわかりませんが・・・。(^^;
ちなみに純正内部のオイルの色は赤系・・・つまりギヤオイルでしたが、今回はホンダの普通の純正エンジンオイル5W-40を使いました。
というのも、参考動画主の他の動画のコメント欄で「ギヤオイル系は粘度が高すぎるせいなのか金属粉が出てきていた」と動画主がコメントしていたのを見かけたからです。
ただ、組立方法を何度か変えている様なので事象と組立時の不良の関連性に不透明感もあり・・・(^^;;;
う~ん・・・と悩んでから、とりあえず手持ちのエンジンオイルを突っ込んでみることにしました。(死
何か起きたらまたその時対処します。
オイルシールに求められる要素は"サイズが内径11mm・外径22mm・幅7mm"と"軸が回転"と"潤滑油を内部に密閉"です。
上記を踏まえて今回はジェイテクトコーヨーの「MHSA11X22X7」を使うことにしました。
軸が回転して内径側が摩耗してきた時に、シール内の内径側の補助バネが軸面へ加圧をサポートしてくれるのでシールが長く保たれます。
内圧に対してもシール内の金属リブが外径側へゴムを押し付ける働きをして、密閉をサポートします。
ジェイテクトコーヨーの軸受け部門は前身が光洋精工(Koyo)であり、トヨタの車やジェイテクトの工作機械にも使われています。
今回の用途でも多分大丈夫でしょう。
NOK等の相当品でも別に良かったのですが、たまたまモノタロウで見かけたのがジェイテクトだったのでこれを買いました。
で、組み上げてからダイヤフラム弁の位置を測ります。
つまようじに印を付けておきます。
左側が端から19mm、右側が端から24mmの位置です。
シリンジでの引き具合が良くなかったのだと思いますが、純正正常品がツラで19mmに対し若干足りていません。(^^;;;
また全部バラして、オイルに浸して組んでシリンジ引きながらオイルシールを付けて・・・?(^^;;;;;
う~~~ん。
まあ、バラす前は22~23mmくらいの位置でしたし(=漏れ漏れ)、それよりはマシでしょう。(?
このまま組み立てちゃいます。
組んでから様子を見ながら回した図です。
大体DMEの設定値通りの圧力推移になりました。
今よりブーストを上げればもっとHPFPを頑張らせなければならないかもしれませんが、そこまでいくとLPFPをアップグレードさせる必要が出てくるかもしれません。
ま~その時はその時ですね。
とりあえず何回か上まで回してみましたが、燃圧低下の症状は出ず。
暫く様子を見てみます。